膀胱炎

膀胱炎になると、トイレが近くなる、尿意があって何度もトイレに行くのにちっとも出ないで残尿感がつづくという症状があらわれます。これがさらにひどくなると、排尿痛があったり、濃い色の尿(濃尿)がでたりします。

そもそも膀胱炎とは、膀胱内に大腸菌などの菌が侵入して炎症をおこしたものです。菌は尿道から感染することが多く、男性と比べて尿道の短い女性にかかりやすいようです。
感染による炎症には、アロエの消炎作用がもってこい。効き目がすぐあらわれるよう、生葉を食べるかしぼり汁を飲むのがよいでしょう。




しぼり汁を使う場合にも、きれいに洗った葉をしぼり器かおろし金にかけたものをこし袋でこして飲みます。

また、膀胱はもともと細菌に対する抵抗力が強いのですが、それでも炎症をおこすのは体が弱っているか、疲労などで抵抗力が衰えている場合です。アロエの成分は、体力を回復して抵抗力を強くするのにも役立ちます。

ところで、膀胱炎が慢性化したり再発を繰り返す場合には、ほかの病気が問題となります。女性の場合、便秘、腎盂腎炎、膀胱結石などが心配されます。アロエを内服してもなかなか治らない場合は、必ず泌尿器科の医師の診療をうける必要があります。

膀胱炎と気づいたら、すぐアロエを内服するとともに、下腹部が冷えないように注意します。そして、水分をたっぷりとって、アロエと水分で膀胱内の炎症性の細菌を排泄することが大事です。

※使用上のポイント

・生食するかしぼり汁をこして飲む。



アロエの雑学豆知識

アロエはユリ科に属する多年草で、アフリカの地中海沿岸が原産と言われています。アロエとはヘブライ語で”苦い”という意味で、その歴史は古く、紀元前から薬草として知られていました。

アロエが薬草として使われていたという最も古い記録は、古代エジプトのミイラのひざのあいだに置かれていたパピルスです。これによるとアロエは、センナなどとならんで下剤として用いられ、また眼病にも使われた薬効のある貴重な植物としるされています。

さらにアレキサンダー大王は、大遠征の際に負傷兵の治療にアロエを用いて効果をあげ、それをきっかけにアロエの栽培をはじめたとも言われています。

いずれにしてもアロエが古代より薬草として使われていたことはたしかで、やがて紀元前1世紀には、ローマのディオスコリディスが『ギリシャ本草』のなかで、アロエの薬効を書きしるしています。それによると性器の病気、痔、黄疸、胃の洗浄作用、打撲、おでき、さらに目の洗浄にもなる万能薬であるとしています。

その後、アロエの薬効はヨーロッパにも広く認められ、十二世紀にはドイツ薬局方にも収載されるようになりました。

さて、日本にいつアロエが伝えられたのかについては、鎌倉時代とか室町時代とかいわれ、定かではありませんが、江戸時代には貝原益軒が『大和本草』のなかで、「その味苦く臭くして、気味ともにはなはだしく苦きゆえに虫を殺す」しるしています。

当時、蘆薈(ろかい)と呼ばれたアロエは、その名から中国から伝えられたものだと言われています。中国では『開宝本草』にしるされているところから、八世紀ごろには、民間薬として普及していたと考えられます。

日本に伝えられたアロエは、九州や伊豆、四国などの山野に自生し、地方によっては、”医者いらず”として重宝がられていました。しかし、アロエが薬用植物として広く栽培されるようになったのは戦後でした。

現在では、各地、ことに暖地で観賞用として、また民間薬として栽培され、薬効が穏やかで副作用が少ないことから、多くの人々に愛用されています。

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