魚介類の赤い色素に強力な抗酸化力がある!
さけ、イクラ、えび、かになどの赤色は、アスタキサンチンという色素成分です。これはカロテノイドの一種で、本来の色は青緑ですが、加熱すると赤に変わります。
アスタキサンチンは抗酸化力が極めて強く、代表的な抗酸化ビタミンであるビタミンEの約550〜1000倍にも相当すると言われます。
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アスタキサンチンのパワーを照明する好例が、さけの産卵です。さけは産卵するために川を上るとき、強烈な紫外線を浴びるため、活性酸素が大量に発生します。このとき、抗酸化力の強いアスタキサンチンが活性酸素を除去し、さけの身を防護。
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この成分のお陰で、さけは無事産卵を果たし、アスタキサンチンは産んだ卵(イクラ)に受け継がれます。
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アスタキサンチンは人にも有効に働き、活性酸素を除去して、LDLコレステロールの酸化を抑制する作用が報告されています。よって、赤い魚介類を積極的にとることは、動脈硬化の予防にもつながります。
そのほか、アスタキサンチンは、糖尿病腎症の抑制、発ガン抑制、眼精疲労の改善、免疫機能の向上、ストレスの解消などにも効果を発揮します。
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なお、イクラ、すじこなどの魚卵は、有効成分とともにコレステロールの含有量も多いので、食べる量はひかえめにしましょう。
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血液中にコレステロールが増え過ぎると、動脈硬化が進み、命にかかわる病気につながります。
しかし、コレステロールが少な過ぎても、体にさまざまな悪影響が出ます。それは、コレステロールが、人間の体にとって欠かせない成分だからです。
人間の体は約60兆個もの膨大な数の細胞から成り立っていますが、コレステロールはそれらの細胞を構成する細胞膜の材料であり、細胞膜を強くし、細胞を支える役割を果たしています。
また、コレステロールは、生体機能を調節するホルモンの材料でもあり、副腎皮質ホルモン、男性ホルモンや女性ホルモンなどの重要な構成成分です。
さらに、食事から取り入れた脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸も、コレステロールを材料として肝臓で作られています。
悪者と思われがちなコレステロールも、健康を維持するために必要不可欠なものです。コレステロールが不足すると、免疫力が低下し、短命に終ることが多いと考えられています。
成人の体内には、約100〜120gのコレステロールが存在し、その一部が新しいものと入れ替わることによって、生体機能が維持されます。
健康を保つためには、成人の場合1日1〜1.5gのコレステロールが必要とされ、そのうちの70〜80%は肝臓などで合成され、残りの20〜30%は食事からとっています。
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