きのこ類にはいろいろな効果がありますが、コレステロール値の改善に役立つのが、しいたけとまいたけの血中コレステロール値を下げる効果です。
まず注目したいのが、食物繊維の働き。きのこ類に豊富な食物繊維は、コレステロールの吸収を抑制し、その排泄を助ける作用があります。
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なかでも、まいたけに特有の成分X−フラクション(多糖類の一種)は、肝臓でコレステロールが作られるときに使われる酵素の働きを抑え、コレステロール値を下げることが実証されています。
また、しいたけに含まれるナイアシンの働きも見逃せません。Lp(a)という悪玉リポたんぱくが血液中に増え過ぎると、動脈硬化が進行しやすくなりますが、ナイアシンはこれを予防・改善する効果があります。
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さらに、しいたけの成分エリタデニンは、肝臓で脂質とたんぱく質が合成されるのを抑え、コレステロールや中性脂肪を便中に排泄します。
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そのほか、しいたけには血液安定、糖尿病の改善、胃腸・肝臓・免疫力の強化などの効果もあります。
カルシウムの吸収を助けるビタミンD。天日干しのしいたけには、体内に入るとビタミンDと同じ働きをするエルゴステリンという成分が多く含まれています。 |
最近の干ししいたけは電気乾燥のものが多いので、お天気のよい日に天日干しすると、ビタミンDがアップします。
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なお、きのこは水につけると栄養成分が溶けやすく、風味も落ちてしまうので、調理の際には水で洗わず、ぬれぶきんで軽くふいてから使うようにします。
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血液中にコレステロールが増え過ぎると、動脈硬化が進み、命にかかわる病気につながります。
しかし、コレステロールが少な過ぎても、体にさまざまな悪影響が出ます。それは、コレステロールが、人間の体にとって欠かせない成分だからです。
人間の体は約60兆個もの膨大な数の細胞から成り立っていますが、コレステロールはそれらの細胞を構成する細胞膜の材料であり、細胞膜を強くし、細胞を支える役割を果たしています。
また、コレステロールは、生体機能を調節するホルモンの材料でもあり、副腎皮質ホルモン、男性ホルモンや女性ホルモンなどの重要な構成成分です。
さらに、食事から取り入れた脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸も、コレステロールを材料として肝臓で作られています。
悪者と思われがちなコレステロールも、健康を維持するために必要不可欠なものです。コレステロールが不足すると、免疫力が低下し、短命に終ることが多いと考えられています。
成人の体内には、約100〜120gのコレステロールが存在し、その一部が新しいものと入れ替わることによって、生体機能が維持されます。
健康を保つためには、成人の場合1日1〜1.5gのコレステロールが必要とされ、そのうちの70〜80%は肝臓などで合成され、残りの20〜30%は食事からとっています。
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