世界各地で飲み継がれているお茶のなかには、コレステロール値を下げる成分を含んだものがたくさんあります。いろいろと試してみて、自分の体質に合ったものを見つけましょう。
お茶は毎日飲み続けてこそ効果が期待できるので、自分の好みに合うかどうかも大切な要素です。
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・ハス茶
ベトナムで日常的に飲まれているハス茶は、ハスの花とおしべを原料として爽やかな香りを持つお茶です。かつて、ベトナム王宮の女性たちが美容と健康のために欠かさず飲んでいたと伝えられるほど、さまざまな効能にすぐれています。ハス茶の特徴的な成分であるヌシフェリン、ロイメリンは、コレステロールなどの血中脂質を低下させる作用があります。また、脂肪の分解を促進するので、肥満防止も期待できます。
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さらに、体内の老廃物を排泄して肌を美しく保ち、気持ちをリラックスさせるのにも効果があるとされます。
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・月桃茶(げっとう茶)
月桃は沖縄や台湾などに分布するショウガ科の植物で、健胃に効く漢方薬として用いられてきました。月桃にはポリフェノールが豊富に含まれていますが、なかでも効力の強いケルセチンが多く、血中の脂質を排泄して、また、カワインという月桃に特徴的な成分が血圧降下、利尿、活性酸素除去に効果があると報告されています。月桃の葉を用いた月桃茶には独特の芳香があるため、疲れを緩和して気持ちを鎮めるアロマセラピー効果も期待されています。
・ヤロウ
ギリシャの英雄アキレスが、傷ついた兵士たちの手当てに用いたというハーブで、ヨーロッパでは長い間、止血薬として珍重されてきました。ヤロウにはビタミンやミネラルが豊富に含まれており、強壮効果があります。また、血液の循環をよくするため、血液を浄化したり、血圧を下げたりする効果が期待できます。また利尿作用によって、体内の毒素を排泄するのにも役立ちます。
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ヤロウの花や葉を使ったハーブティーは、ほのかに甘くてスパイシーな香りが特徴で美味。ただし、妊娠中の人は避けましょう。
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・ゴツコーラ
原産地はインドですが、インドの伝承医学アーユルヴェーダをはじめ、中国や西洋でも古くから用いられているセリ科の植物です。有効成分はトリテルペン類の一種、アジアティコサイドで、速やかな新陳代謝を促すため、血管が強くなって血流をスムーズにする効果があることがわかっています。また、ビタミンB群が豊富に含まれているので、記憶力や集中力の向上、リラックス効果なども注目されています。草の香りが爽やかで飲みやすいお茶ですが、飲み過ぎには注意。妊娠中の服用は避けます。
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・ギンコウ
ギンコウは、日本語名で「イチョウ」のことで、中国では数千年前からセキ止めやぜんそくを緩和する薬として用いられてきました。有効成分は葉に含まれる香り成分の一種、キンコライドで、血管を拡張して全身の血行を促進するため、動脈硬化をはじめ、さまざまな疾患の予防、肩こり、冷え性といった血行障害の改善などに効果があることがわかっています。
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また、脳の老化防止も期待されており、認知症予防に関する研究が進められているところです。お茶はやや薬っぽいですが、飲みやすい味です。
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・バーベリー
バーベリーは古代エジプトから、解熱作用などの薬効が認められてきたハーブです。とくに根は肝機能の促進に効果があると言われています。コレステロールの生成・調整を行う肝機能が正常になると、胆汁の分泌が促進され、コレステロールの減少につながります。また、抗菌・抗炎症作用は、高コレステロールから発症しやすい胆石の予防にも効果的です。お茶は香りがなく、やや苦味が強いので、香りが高いジャスミンティーなどとブレンドするといいでしょう。妊娠中の服用は避けます。
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血液中にコレステロールが増え過ぎると、動脈硬化が進み、命にかかわる病気につながります。
しかし、コレステロールが少な過ぎても、体にさまざまな悪影響が出ます。それは、コレステロールが、人間の体にとって欠かせない成分だからです。
人間の体は約60兆個もの膨大な数の細胞から成り立っていますが、コレステロールはそれらの細胞を構成する細胞膜の材料であり、細胞膜を強くし、細胞を支える役割を果たしています。
また、コレステロールは、生体機能を調節するホルモンの材料でもあり、副腎皮質ホルモン、男性ホルモンや女性ホルモンなどの重要な構成成分です。
さらに、食事から取り入れた脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸も、コレステロールを材料として肝臓で作られています。
悪者と思われがちなコレステロールも、健康を維持するために必要不可欠なものです。コレステロールが不足すると、免疫力が低下し、短命に終ることが多いと考えられています。
成人の体内には、約100〜120gのコレステロールが存在し、その一部が新しいものと入れ替わることによって、生体機能が維持されます。
健康を保つためには、成人の場合1日1〜1.5gのコレステロールが必要とされ、そのうちの70〜80%は肝臓などで合成され、残りの20〜30%は食事からとっています。
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