近年、日本古来の食材である雑穀が見直され、「五穀」の人気が高まっています。五穀とは、米、麦、粟、きび、ひえ、豆など、日本人が昔から主食としてきた穀物の総称で、必ずしも5種類に限定されるわけではありません。
精白米に比べて雑穀は、現代人に不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含み、生活習慣病の予防・改善に効果があります。
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明治時代までほとんどの日本人が主食としてきた玄米は、収穫した稲から外皮のもみ殻だけを取り除いたもの。ビタミンB群、ビタミンE、カルシウム、食物繊維を豊富に含むのが特徴です。そのうち食物繊維には、腸内でコレステロールの吸収を抑える働きがあります。
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また、精白米に比べて噛みごたえがあるので、過食が防げ、ダイエット効果も期待できるでしょう。
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雑穀のなかでも、とりわけ食物繊維が豊富なのが大麦です。精白米の比べると約18倍もの食物繊維を含み、腸の動きを活発にし、体内の老廃物やコレステロールの排出を促進します。
また、雑穀には良質のたんぱく質も多く、きび、粟、ひえなどのたんぱく質には、血中の善玉コレステロール値を高め、脂質代謝を活性化する作用があります。
近年は、精白米と同様に炊ける玄米や、精白米にブレンドして炊く雑穀が市販されています。
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雑穀を混ぜて炊いたご飯は、彩り・香り・味ともによく、食卓の楽しみを広げてくれます。
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血液中にコレステロールが増え過ぎると、動脈硬化が進み、命にかかわる病気につながります。
しかし、コレステロールが少な過ぎても、体にさまざまな悪影響が出ます。それは、コレステロールが、人間の体にとって欠かせない成分だからです。
人間の体は約60兆個もの膨大な数の細胞から成り立っていますが、コレステロールはそれらの細胞を構成する細胞膜の材料であり、細胞膜を強くし、細胞を支える役割を果たしています。
また、コレステロールは、生体機能を調節するホルモンの材料でもあり、副腎皮質ホルモン、男性ホルモンや女性ホルモンなどの重要な構成成分です。
さらに、食事から取り入れた脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸も、コレステロールを材料として肝臓で作られています。
悪者と思われがちなコレステロールも、健康を維持するために必要不可欠なものです。コレステロールが不足すると、免疫力が低下し、短命に終ることが多いと考えられています。
成人の体内には、約100〜120gのコレステロールが存在し、その一部が新しいものと入れ替わることによって、生体機能が維持されます。
健康を保つためには、成人の場合1日1〜1.5gのコレステロールが必要とされ、そのうちの70〜80%は肝臓などで合成され、残りの20〜30%は食事からとっています。
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