近年、ダイエット食品として人気が高い寒天は、てんぐさやおごのりなどの高藻類を原料として作られます。100g中の食物繊維量は約80gもあり、全食品中、食物繊維の含有量はトップクラスです。また、満腹感が高いのにカロリーはゼロで、肥満予防やダイエットにもってこいの食品と言えます。
寒天に含まれている水溶性食物繊維は、腸内で悪玉のLDLコレステロールを吸着して排出し、コレステロール値を下げる効果があります。
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また、水溶性食物繊維は、腸内で胆汁酸の吸収を阻害します。胆汁酸はコレステロールを原料として作られますが、消化液としての役目が終ると、腸から再吸収され、肝臓で再利用されます。しかし、胆汁酸の腸への再吸収が阻害されると、肝臓で新たな胆汁酸を合成するためにコレステロールが消費され、結果的にコレステロール値の低下につながります。
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寒天は胃腸に負担がかかりにくい食品で、体内の不要なものを一緒に排泄してくれます。
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また、便秘解消、大腸ガン予防、ニキビや吹き出物・肌荒れの改善にも効果的。1日の摂取目安量は、粉寒天で2g程度以内です。とり過ぎに注意しましょう。
寒天には棒状の「角寒天」、糸状の「糸寒天」、粉末状の「粉寒天」があります。角寒天は水で戻してから煮溶かして固め、糸寒天も水で戻してから使います。一方、粉寒天は水に戻す手間がかからず、そのまま煮溶かして使えるので便利です。
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寒天は無味無臭なので、食生活に取り入れるには、飽きない工夫が大切。
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季節によって趣向を変え、バラエティ豊かな食材との組み合わせを楽しみましょう。糸寒天は、海草のサラダに添えるのもいいでしょう。
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血液中にコレステロールが増え過ぎると、動脈硬化が進み、命にかかわる病気につながります。
しかし、コレステロールが少な過ぎても、体にさまざまな悪影響が出ます。それは、コレステロールが、人間の体にとって欠かせない成分だからです。
人間の体は約60兆個もの膨大な数の細胞から成り立っていますが、コレステロールはそれらの細胞を構成する細胞膜の材料であり、細胞膜を強くし、細胞を支える役割を果たしています。
また、コレステロールは、生体機能を調節するホルモンの材料でもあり、副腎皮質ホルモン、男性ホルモンや女性ホルモンなどの重要な構成成分です。
さらに、食事から取り入れた脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸も、コレステロールを材料として肝臓で作られています。
悪者と思われがちなコレステロールも、健康を維持するために必要不可欠なものです。コレステロールが不足すると、免疫力が低下し、短命に終ることが多いと考えられています。
成人の体内には、約100〜120gのコレステロールが存在し、その一部が新しいものと入れ替わることによって、生体機能が維持されます。
健康を保つためには、成人の場合1日1〜1.5gのコレステロールが必要とされ、そのうちの70〜80%は肝臓などで合成され、残りの20〜30%は食事からとっています。
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