赤いピーマンの鮮やかな色は、β−カロテン、リコピン、カプサンチンなどの成分に由来するもの。にんじんのオレンジ色はβ−カロテンによるもので、そもそもcarotin(カロテン)の語源は、にんじんの英語名carrot(キャロット)からきています。これらの成分はカロテノイドの一種で、強い抗酸化力が特徴です。
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赤いピーマンやにんじんに豊富に含まれているβ−カロテンは、体内に入ると肝臓で蓄えられ、必要に応じてビタミンAに換わり、皮膚や粘膜を丈夫にしたり、免疫細胞の働きを活性化させます。残りのビタミンAは抗酸化作用を発揮し、体内の活性酸素を除去します。
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その結果、高脂血症や動脈硬化を改善する効果が生まれます。
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また、赤ピーマンの赤い色素・カプサンチンはβ−カロテン以上の強い抗酸化作用があり、HDLコレステロールとLDLコレステロール両方の酸化を防ぎます。さらに、血中の善玉HDLの比率を高め、悪玉LDLを減少させる作用もあります。
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赤ピーマンに含まれるβ−カロテンは、緑ピーマンの3倍近く。
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にんじんのβ−カロテン含有量は、ほかの緑黄色野菜に比べてダントツの豊富さです。
カロテンは油と一緒にとると、吸収力がアップします。炒め物などで食べるといいでしょう。
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血液中にコレステロールが増え過ぎると、動脈硬化が進み、命にかかわる病気につながります。
しかし、コレステロールが少な過ぎても、体にさまざまな悪影響が出ます。それは、コレステロールが、人間の体にとって欠かせない成分だからです。
人間の体は約60兆個もの膨大な数の細胞から成り立っていますが、コレステロールはそれらの細胞を構成する細胞膜の材料であり、細胞膜を強くし、細胞を支える役割を果たしています。
また、コレステロールは、生体機能を調節するホルモンの材料でもあり、副腎皮質ホルモン、男性ホルモンや女性ホルモンなどの重要な構成成分です。
さらに、食事から取り入れた脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸も、コレステロールを材料として肝臓で作られています。
悪者と思われがちなコレステロールも、健康を維持するために必要不可欠なものです。コレステロールが不足すると、免疫力が低下し、短命に終ることが多いと考えられています。
成人の体内には、約100〜120gのコレステロールが存在し、その一部が新しいものと入れ替わることによって、生体機能が維持されます。
健康を保つためには、成人の場合1日1〜1.5gのコレステロールが必要とされ、そのうちの70〜80%は肝臓などで合成され、残りの20〜30%は食事からとっています。
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